外傷歯とは

歯の破折や脱臼、歯根破折といった歯の外傷にも対応しています。当院の院長は日本外傷歯学会に所属する、日本外傷歯学会の認定医です。

外傷歯

歯そのものや顔面、口唇などを激しくぶつけて傷害を負った歯のことを「外傷歯」と言います。交通事故が最も代表的な例ですが、そのほかにも転倒、ラグビーや柔道などのスポーツが原因で起こることもあります。

外からの衝撃によって、おもに前歯が外傷歯となることが多くみられます。患者さまの多くはお子さまですが、大人でも起こることがあるので注意が必要です。

外傷歯の認定医が全力で治療にあたります
当院の院長は、外傷歯治療の認定医です。また、日本外傷歯学会理事、アジア外傷歯学会理事を務め、さらには最近立ち上がった外傷歯研究会にも所属しています。そして、それらで得たものを日々の臨床で活かすように日々努力を続けています。

また、インドネシア大学や島根医科大学で開催された学会において症例発表を行い、東京医科歯科大学の認定医講習会、大阪歯科大学の学会へ参加するなど、さらなる外傷歯治療の技術や知識の習得・研鑽に努めています。

外傷歯の程度

外傷歯は以下の程度に分けられます。ただし「唇を切った」「顔面裂傷」など、いわゆる軟組織の傷害は、ここでは除外しています。

●見た目は何ともない
見た目は何ともなくても、打撲によって歯の神経が死んでしまったり、歯の根が吸収してしまったりすることがあります。

●歯にヒビが入った
エナメル質に軽くヒビが入った程度なら痛みはありませんが、象牙質に達すると少ししみることもあります。

●歯が欠けた(折れた)
エナメル質の部位が欠けた場合は軽度、象牙質の部位が欠けた場合は中程度ですが、歯髄(神経)の部位で欠けてしまった場合は重度です。さらに歯の根の部分で折れた場合はより深刻です。

●歯がグラグラ動く・抜けた
歯が折れたりせずに、グラグラ動揺したり、転位したり、完全に抜けてしまう場合があります。これを歯牙脱臼と言います。歯の動揺・転位により、接触痛など、痛みを伴うことが多くみられます。

●歯槽骨または顔面骨の骨折
衝撃が周囲の骨にまで影響し、ひどいときはあごの骨が折れることもあります。状況によっては口腔外科の受診をおすすめします。

●顎関節への傷害
外傷によって、顎関節を損傷することがあります。

おもな外傷歯の治療方法

歯の脱臼
●完全脱臼の場合
外傷によって完全に歯が抜けた完全脱臼の場合、受傷後すぐであれば、歯の表面に付いている歯と骨を固定する細胞はまだ生きています。抜けた歯は、できるだけ早く生理食塩水や牛乳につけて歯科を受診してください。すぐに歯科医院に行けば、歯を元どおりに戻せる可能性があります。受傷から時間が経過すると、再植も予後不良となります。

乳歯の脱落では一般的に再植はしないとされていますが、再植を行っている症例も学会等では報告されています。

症例●不完全脱臼の場合
その経過によって、そのまま様子をみるか、動揺の程度、咬んだときの痛みの有無などにより、固定を行うことがあります。また転位があれば整復し、固定を行います。乳歯が陥入した場合は、そのまま様子をみることもあります。

歯根破折
【1】破折した部分より上の破折片に転位があれば、速やかに整復し、強固に固定を行います。固定は2~3か月行います。根の中の神経が死んでしまえば、根の治療を行います。また、歯ぐきの奥深くまで達していると、保存が難しくなることがあります。

【2】歯の頭の部分から歯根に達するような破折の場合は、破折の程度と型により、治療法が異なります。

歯冠破折
●折れた部分が小さい場合
少し削って破折部分を丸めます。

●神経に達していない破折の場合
折れた破折片を接着するか、元の歯の色に合わせたコンポジットレジンと言われる樹脂で修復します。

●神経に達した破折の場合
神経に達している状況や深さなどによって、歯根が完成しているかしていないか、また受傷の時期からの経過時間の違いによって、薬を貼付し、神経を保存したり一部除去したり、または全部除去するかなど、処置が異なります。

まずは、お悩みをご相談ください

「家族の歯の健康が心配・・・」「歯ぐきの腫れや痛みが気になっている」など、お口の悩みはありませんか?治療に関する疑問・不安、治療内容について、まずはお気軽にご相談ください。