外傷歯は以下の程度に分けられます。ただし「唇を切った」「顔面裂傷」など、いわゆる軟組織の傷害は、ここでは除外しています。
●見た目は何ともない
見た目は何ともなくても、打撲によって歯の神経が死んでしまったり、歯の根が吸収してしまったりすることがあります。
●歯にヒビが入った
エナメル質に軽くヒビが入った程度なら痛みはありませんが、象牙質に達すると少ししみることもあります。
●歯が欠けた(折れた)
エナメル質の部位が欠けた場合は軽度、象牙質の部位が欠けた場合は中程度ですが、歯髄(神経)の部位で欠けてしまった場合は重度です。さらに歯の根の部分で折れた場合はより深刻です。
●歯がグラグラ動く・抜けた
歯が折れたりせずに、グラグラ動揺したり、転位したり、完全に抜けてしまう場合があります。これを歯牙脱臼と言います。歯の動揺・転位により、接触痛など、痛みを伴うことが多くみられます。
●歯槽骨または顔面骨の骨折
衝撃が周囲の骨にまで影響し、ひどいときはあごの骨が折れることもあります。状況によっては口腔外科の受診をおすすめします。
●顎関節への傷害
外傷によって、顎関節を損傷することがあります。